| ２００７年５月６日（日）「子供は実は見ていた」 |
映画「スパイダーマン３」、公開中ですね。 今日もテレビをポチッとつけたら、地上波で一作目の「スパイダーマン」放映中。 なぜか、ウチの奥さん、このシリーズが好きらしくて、放送ももう終わりにさしかかっていたけれど、ちょっと見ようとしました。
でも、どうかなあ。 こういうガチャガチャした映画を、「怖がり」のまのちゃんが、見せてくれるかなあ。
映画はまさにクライマックス、なんぞのフェスティバルの最中に、サーフボードのような板に乗って空中から飛んでくる悪役。 爆弾を投げつけた！ 瞬時に白骨化して、崩れ落ちる人々。 なかなか刺激的な死に様です。
娘 「いやああああああっ！ 怖いいいいっ！ これダメええええっ！ やめえええええっ！」
目をそむけて叫ぶまのちゃん。 すかさず、チャンネルを変える奥さん。 そうだよな、流石に見られないよな。 まのちゃん、怖がりだもんな。 見てられないよな。
と、ちょっと可哀相だったかな、と反省するわれわれに向けて、まのちゃんが一言。
娘 「ホラーマンみたいだったね」
<<『それいけ！アンパンマン』のキャラクター、「ホラーマン」>>
［(Ｃ) やなせたかし］※引用ということでごカンベンを
ちゃんと見とるやないかい。 TOPへ
| ２００７年５月１３日（日）「信用されていない乳歯」 |
昨日のことです。 夕食後のデザートのイチゴのとき、なぜか席を離れては、居間の姿見との間を何度も往復し、自分の顔を覗き込んでいるまのちゃん。 部屋の中を右往左往し、心なしかパニックしている模様。 大好物で、いつもはパパのまで奪い取りにくるイチゴも、ふたつ食べたらもういらない、と驚愕のお言葉。
妻 「どうしたの？ お口が痛いの？ 見せてごらん」
歯を食いしばって「イーッ」とした口は、なんと真っ赤。 イチゴの色かと思ったら、なんと出血ですよ出血。 虫歯だったらオオゴトですが、別に当人は痛がってない。 よく見れば、下の前歯の左から二本目あたりが斜めにグラグラしてます。 そう、乳歯が生え変わろうとしているのです。 ・・・・・・うわあ、早いなあ。 そんな時期か、おい。 どうりで、昼間、オヤツに食べたアイスクリームに赤いのがついてたわけだ。
その場で、大人たちは大笑いとなったのですが、ところがまのちゃんはひどく沈み込んで、凄まじくブルー。 そうか、よく考えたら、乳歯と永久歯なんて言葉はもともと知る由もないし、本人にとっては、今まで口の中でしっかりした佇まいを見せ、せんべいだろうが唐揚げだろうがバリバリと噛み砕いていた信頼すべきエナメル質の一本が、いまは初めて一人で顧客訪問に挑む新人営業マンのように頼りなくなり、あまつさえ今まで味わったことのない鉄の味が口中に満たされているのです。 痛みはなくても、不安になって当たり前です。
そうかあ。 乳歯が抜けるのに不安を感じる人、という状況そのものにコチラが新鮮さを感じつつも、ここは安心させるべく、説明をしてあげなければ。
妻 「大丈夫だよ。そのうち抜けるから」
娘 「抜くの？ 抜くのいやああああっ」 ひいいいいいっ。
妻 「違う違う。自然に取れるの」
娘 「取れるの？ なくなっちゃうの？」
私 「なくならないよ。取れちゃうけど、後から新しい歯が生えてくるんだよ」
義母 「そうだよ。大人の歯が生えるんだよ」
娘 「病気なの？ 病院行くの？ 注射？」
私 「違うよ。病気じゃない。みんなそうなるの」
おじいちゃんもおばあちゃんも、パパもママも、ＫおじちゃんもＳおじちゃんもＨおばちゃんも、保育園のＹ先生もみんなそうなんだよ。
妻 「ほら。見てあげるからイーッとしてみて」
娘 「やだ！」
私 「何にもしないよ」
娘 「やだ〜あっ！」
けっこう、信用されてないんですよね俺たち夫婦。 何にもしないって言うのに。
まあ、それでも、納得したのか、少しはマシな態度になりました。
娘 「パパ、イーッてしてみて」
私 「イーッ」
娘 「パパも抜けるの？」
私 「パパはもう４０年近く前に抜けて、新しい歯になったんだよ」
娘 「ふーん」
それでも、ちょっと油断すると、ブルーな表情になります。
<<眉間にシワを寄せてブルーなまのちゃん>>
私 「可愛いなあ。ブルーなまのちゃんを写真に撮ってあげよう」
娘 「パパ！、撮らないでっ」
妻 「あ、気になるなら、糸を結んでキュッと引っ張れば取れるよ？取ろうか？」
娘 「いやあっ。取らないでえええええぇっ！」
面白がっちゃいけませんや。 つうか、信用されんわなこれは。＞ワシら両親。 TOPへ
| ２００７年５月１４日（月）「乳歯の神秘」 |
乳歯のグラつきが判明したのが土曜日。 わずか二日で、歯は取れてしまいました。
娘 「取れた！ 取れたよーーーっ！」
喫煙室で一服していたら、まのちゃんが白いカケラを持って走ってきました。 顔には満面の笑み。 二日間、彼女の口中の悩みの種がなくなった瞬間でした。
私 「おー凄い凄い！ よかったねーまのちゃん。しかしこれが乳歯か。小さいねー」
妻 「ほんと、こんな小さいんだね。 間違えて食べちゃいそうだね」
食べません。
<<これが乳歯だ！>>
私 「自分で取ったの？」
娘 「ううん？ 取れたんだよ」
ポロっと取れたらしいです。 けっこう、簡単に取れるものなんですね。
妻 「ほら、イーッして。 お口、見せてごらん」
娘 「イーッ」
妻 「ああっ。凄い！ もう新しい歯がある！」
<<真ん中からちょっと左に注目>>
歯のあった場所の奥に、既に新しい歯が。 どうやら、それに押し出される形で前の歯は落ちたようで、すげえなあ、ちゃんと新陳代謝してる。 生命の神秘だなあ。
さて、問題は、初めて取れたこの乳歯。 どうしましょ？ 捨てるのもしのびないし。
妻 「屋根に投げ上げる？（笑）」
私 「うちマンションだから、上の部屋のベランダに迷惑でしょうが」
１日２日おいたら間違いなくなくしますので、いろいろと収納できるものはないか探した挙句、奥さんが指輪用の箱から指輪を出して、そこに収めることで決着を見ました。 二人とも、捨てることはまったく考えず。 嫁入りの時に持たせてあげましょう。
さて、気がかりの種がなくなったまのちゃんはゴキゲンもいいところで、お風呂でも元気に遊んでおります。 心配なので、一応、忠告。
私 「まのちゃん、これから、全部の歯が同じように抜け替わるけど、大丈夫だから心配しないでね？」
娘 「はーいっ ＼(^O^)／」
あの落ち込みようはどこへやら、随分お気楽じゃねーの。 これから抜ける歯全部保管して、一そろいにして嫁入り時に持たせてやろうか。＜しません。
<<けっこうゴキゲンなまのちゃん>>
TOPへ
| ２００７年５月１８日（金）「早朝のラブ＆ベリー」 |
ひところ下火になった、まのちゃんの「ラブ＆ベリー」マイ・ブーム。 最近、またも燃え上がり、週末にかっきり６００円ずつ（全部で６ステージあるのよ）使う生活。 果ては、はやる気持ちが抑えられないのか、自分でゲームを全部再現するところまできてしまいました。
娘 「パパ！ お金いれてお金！」
枕がゲーム台、布団の向こう側が画面で、まのちゃんがそこに満面の笑みで立ってます。
私 「はいはい。 はい百円。 チャリン」
娘 『好きなゲームを選んでね』 ＜いきなりゲームと一体化してます。
私 「はい。 ポン」 ボタンを押すマネ。
娘 『おすすめ！カンタン！』 そういう難易度があるのです。
娘 『カードを取ってね』
私 「はい、取ったよ」
娘 『ラブか、ベリーを選んでね』
私 「はいよ、ラブちゃんをポン」
娘 『ハァ〜イ、わたしベリーよ』 ＜ラブって言ったろーが。
娘 『好きなステージを選んでね』
私 「はいよ、『ストリート・コート』 をポン」
娘 『アイドルステージに行くよ！』 ＜だからストリ（略）。
娘 『ラッキーカラーは、赤だよ！』
さて、これから、洋服やヘアスタイルなどを、カードを読ませて設定しなければいけません。
意地悪で、ぜんぜんアイドル・ステージに似合わないカードを使ってみます。 以下、《 》内はそのカード（洋服）の名前です。
私 「じゃあ、《ピタッと黒Ｔ》」 Ｔシャツです。
娘 『ありえな〜い』
私 「《ロイヤル・ターコイズ》」 『ぶとうかい』用の服です。
娘 『ありえな〜い』
私 「わかったわかった。《ムーンライト・チャイナ》」
娘 『いまいちかな〜』
私 「ちょっと待て。 これアイドル・ステージ用の服だろうが」 ＜何を熱くなってんだこの中年。
娘 「《ラブリー・ストロベリー》でしょ！」 いきなり素に戻ってます。
私 「は？」
娘 「《ラブリー・ストロベリー》を使ってよ！」
私 「わかったわかった。 キミの好きなのはこの服だったね」
髪、靴、と終えて、いよいよ曲が始まりました。 まのちゃん、歌い踊ってます。
娘 「パパ！ ボタン！」
私 「は？」
娘 「ボタン押してよ！」
ああそうか。 音ゲーなんで、私がボタン叩かなきゃダメなのね。 しかたなく、ゲーム台替わりの枕を叩きます。 パフ。 パフパフ。
娘 「♪○；×▽＋：＊！ ♪♪♪！」
最後の決めポーズ。 どうやら終わったようです。
私 「パチパチパチ。 まのちゃんスゴいね〜。 可愛いね〜」 ＜掛け値なしに本気。
娘 『ざーんねん。 つぎのおともだちにかわってね！ わすれもののないようにね！』
負けてんのかよ。
さて、こんな調子で、全６ステージ終了。
娘 「今度はパパね」
私 「は？」
娘 「パパがやるんだよ？」
私 「できんわ！ 踊りどころか歌も憶えてねえよ！」
やらされました。 踊るのは流石に無理なので、歌だけ。 それも憶えてないので、適当な口三味線だし。
娘 「次はディスコ・ステージだよ？」
私 「ディスコ？ 『ディスコ』の歌ってなんだっけ・・・？」
娘 「ディスコ！ディスコ！」
私 「あー、うーん・・・ ♪"That's the Way, A-ha A-ha, I Like ･･･"」 歳、バレバレです。
休日の朝っぱらからこんな大騒ぎしていたら、奥さんが起きだしてきました。
妻 「うーん、ああ、もう、疲れるわねー」
私 「おはよー。うるさくてすまんの」
妻 「それはいいんだけど、疲れたわよ」
私 「なんで疲れるのさ？」
妻 「『ラブベリ』のキャラクターで踊りたおす夢見ちゃったわよ」
朝からそれだけ踊れば夢でも十分確かに疲れますわな。 TOPへ
| ２００７年５月２６日（土）「スポンサーから一言」 |
先週末は、奥さんが泊りがけでお出かけだったので、土曜の昼はまのちゃんと二人、都内でも有数の大規模公園の近くのショッピングビルに行きました（いや、毎週、行ってるところですがね）。
まのちゃんの毎週のお楽しみである「ラブ＆ベリー」を終え、お昼ゴハンを食べると、もうやることがありません。
娘 「公園に行きたいなー」
私 「今日は、午後、雨が降るんだってさー」
ちょっと可哀相ですね。 たまたま、奥さんから電話が入りました。
妻 「ディズニーのＤＶＤでも買ってあげれば？」
そうか。 まあ今日は特別ということで。 私は決して、いつもつい色々と買い与えてしまう甘い父親とは違います。 違うってば。
私 「まのちゃん、アニメのＤＶＤ買ってあげようか？ 特別だぞ？」
娘 「いらなーい」
私 「え？ 珍しいな？」
娘 「・・・・・メルちゃんのオモチャが欲しい」
「メルちゃん」とは、育児遊びをする赤ん坊の人形のこと。 一ヶ月ほど前に買ってあげたのです。 いや、2000円ぐらいで安かったし。 私は決して、いつもつい色々と買い与えてしまう甘い父親とは違います。 違うってば。
いそいそと、おもちゃ売り場へ向かうまのちゃんについて行きました。 まさか。
娘 「これー。これ欲しいー！」
やっぱり。 以前も欲しがっていた『メルちゃんのおうち』。 １万円もしやがります。 先日は、ガッシと箱をつかんだまま離さなかったぐらい欲しいようなのですが、誕生日でもないのに、いくら私がつい色々と買い与えてしまう甘い父親と言っても（あれ？）、さすがにこれは無理。
私 「それはいくらなんでもダメー」
まあ、また先日みたいにしがみついて離れないのか、と思って覚悟したのですが。
娘 「じゃ、こっち。 このお医者さんセット！」
え？ 今日は随分と切り替え早いな？ しかも私が薦めた『メルちゃんの椅子』1900円ではなく、それより微妙に高いお医者セット。 ホクホク顔で袋をぶら下げ、心なしか表情もニマっとして闊歩するまのちゃんを見ていたら、やられたと気づきました。 相手に受け入れられない過大な要求をつきつけ、譲歩するように見せかけて本来の要求を通す。 これって、交渉術の初歩の初歩ではありませんか。
こんなに小さいのに、意識してやっているのか、それとも無意識なのか。 いずれにしても、将来、いい営業マンに育つようです。 やはり、何でも買い与えるような甘い親ではいけないですね。 将来、いい営業マンになりません。 違うか。 TOPへ
BACK HOME
Copyright(C) ＦＵＮＡ, All Rights Reserved.