| ひねもすサウンドトラック | （８） |
| １９９９年２月掲載 |
Soundtracks, A Go Go!
（ディスクデータは、メディア種別／発売年／レコード会社／レコードナンバー／原盤会社／定価／中古購入価格の順に記載）
エクスプローラーズ EXPLORERS (1985)
音楽：ジェリー・ゴールドスミス監督：ジョー・ダンテ／出演：イーサン・ホーク、リバー・フェニックス、ジェイソン・ブレソン
CD／ 1990／ VARESE／ VSD-5261／ VARESE ／\2,000 ［輸入盤］
［音楽とサントラ］ ゴールドスミスがジョー・ダンテとコンビを組んだＳＦ版スタンド・バイ・ミー。キャストはすごいメンバーですね。少年が主人公のファンタジーですから爽やか系の曲が多く、リラックスして聴けます。テーマ曲は同じゴールドスミスの「勝利への旅立ち」をちょっと思わせます。ボーカル曲を３曲収録。
Explorers：ＣＤを購入
風の惑星：スリップストリーム SLIPSTREAM (1989)
音楽：エルマー・バーンスタイン監督：スティーブン・リズバーガー
出演：マーク・ハミル、ボブ・ペック、ビル・パクストン、ベン・キングスレー、キティ・オルドリッジ
CD／ 1997／ EARTH971010[海賊盤] ／---- ／---- ／\5,775 ［輸入海賊盤］
環境汚染で砂漠ばかりになった地球で、ヒゲをはやして大人になったルーク君が賞金稼ぎとなって犯罪者を追いますが、本当の主役はビル・パクストン。アンドロイドに仮託して人間性を描こうとする狙いはわかりますが、全体に緊張感に欠けます。金かけてるらしいが、安手にしか見えないアフター・ホロコーストもの。
［音楽とサントラ］ でも音楽いいんですよ、これ。ほとんど西部劇ですけど、骨太で押し出しの強い「いなたさ」がたまらん。映画観たときはあまり印象に残らなかったんで、こういうのは珍しい経験です。ＣＤは海賊盤。
禁断の惑星 FORBIDDEN PLANET (1956)
音楽：ルイス＆ベイブ・バロン監督：フレッド・マクリオド・ウィルコ
出演：ウォルター・ピジョン、アン・フランシス、レスリー・ニールセン
CD／ 1989／ GNP／ PR-D-001／ GNP／ ／\2,000 ［輸入盤］
［音楽とサントラ］ 世界初の電子音だけによるサントラ。当時シンセはなく、だからいろいろ「冒険」できた、と作曲者がコメントしております。全編これテレビゲームの効果音みたいなもんで、メロディはありません。部屋を真っ暗にして聴いてみてください。「あっちの世界」にとにかく浸れます。でも嫁さんに見つかったらきっと逃げられます。センスの悪いプラネタリウムの親父がジャコビニ流星群のＢＧＭに使いそうな音ですから、物好きだけが買いましょう。キングレコードから日本盤のＣＤが出ています。現在も発売されているかどうかは知りません。
Forbidden Planet：ＣＤを購入
コクーン COCOON (1985)
音楽：ジェームズ・ホーナー監督：ロン・ハワード
出演：スティーブ・グッテンバーグ、ドン・アメチー、ウィルフォード・ブリムリー、ブライアン・デネヒー、タニー・ウェルチ
CD／ 1985／ POLYDOR／ P33P-20024／ A&M／\3,300
宇宙人がやってきて、長寿と冒険を求める爺婆を宇宙に連れ去るお話。たわいないと言えばそれまでですが、実にのどかで暖かい展開で、泣かせる話になっています。２０代の時に観て涙した作品ですが、爺いになってから観るとさらに泣けるでしょうね。ＰＡＲＴ２もあります。
［音楽とサントラ］ ストリングスを中心に穏やかなオケ曲が多いようで、実は結構鳴らしてます。穏やかな曲でもテーマメロディがはっきりしているし、爺婆が遊びにいくシーンのグレン・ミラースタイルのジャズなど、なごんでしまうアルバムです。挿入歌「グラビティ」も収録。
コクーン２：遥かなる地球 COCOON:THE RETURN (1988)
音楽：ジェームズ・ホーナー監督：ダニエル・ペトリ
出演：スティーブ・グッテンバーグ、ドン・アメチー、ウィルフォード・ブリムリー、ヒューム・クローニン、タニー・ウェルチ
CD／ 1988／ VARESE／ VSD-5211／ VARESE／\2,000［輸入盤］
［音楽とサントラ］ アルバムのトータルイメージは前作と近いですが、スィングジャズが３曲含まれて少々比率が増えてます。スタンダード曲「スイート・ジョージア・ブラウン」のメロディもちらと顔を出します。全体に抑え目の印象ですが、最後はブラスがビートを刻むホーナーらしいファンファーレで溜飲をさげます。
Cocoon, The Return：ＣＤを購入
猿の惑星／新・猿の惑星 PLANET OF THE APES(1968)／ESCAPE FROM THE PLANET OF THE APES(1971)
音楽：ジェリー・ゴールドスミス「猿の惑星」監督：フランクリン・Ｊ・シャフナー／出演：チャールトン・ヘストン、キム・ハンター、ロディ・マクドウォール
「新・猿の惑星」監督：ドン・テイラー／出演：キム・ハンター、ロディ・マクドウォール、ウィリアム・ウィンダム、ブラッドフォード・ディルマン
CD／ 1997／ VOLCANO／ CPC8-1006／ VARESE／\2,520
［音楽とサントラ］ 「猿の惑星」と言えば説明不要の名作ですが、あなた音楽憶えてますか？ジェリー・ゴールドスミスが確信犯的に「無調音楽」を使ったメタ・ミュージックです。要はメロディなし、和音なしの前衛音楽。10年ほど前に買った時は単に懐かしいだけだったんですが、数年前にたまたま聴き返したら結構はまってしまいました。
シリーズ３作目「新・猿」の音楽は映画に使用された曲を組曲風に再構成したもの。いかにも６０年代ノリのジャズ・ロックオーケストラですが、今聴いても軽くないのはゴールドスミスらしいです。子供の頃テレビからカセットに録音して繰り返して聴いていただけに、ＣＤ化は実に喜ばしい。
サントラＣＤは「猿の惑星」単独で何枚か出ていますが、このアルバムはそれらの曲を全て収録した上で追加曲もあります。「新・猿」は以前「悪魔のワルツ」とカップリングでプロモ盤が出ていました。中古で15.000円で見たことがあります。
このＣＤ（国内盤）を購入
このＣＤ（輸入盤）を購入
ザ・グリード DEEP RISING (1998)
音楽：ジェリー・ゴールドスミス監督・脚本：スティーブン・ソマーズ／出演：トリート・ウィリアムズ、ファムケ・ヤンセン、アンソニー・ヒールド、ジムソ・ホウンソウ
CD／ 1988／ HOLLYWOOD／ HR-62120-2／ HOLLYWOOD／\2,300［輸入盤］
［音楽とサントラ］ 日本の怪獣映画を思い出してしまう派手なドラムの連打から始まり最後までハイテンションで突っ走るテーマ曲はじめ、激しい音の洪水は聞きごたえがあります。ゴールドスミス本領発揮の豪快なアルバム。しかし私は観てないんですが、こんな素晴らしいテーマ曲の映画はさぞや素晴らしい映画なんでしょう。ええっ？客船の中で怪獣が乗客を食い殺す映画だって？。････。
このＣＤ（国内盤）を購入
このＣＤ（輸入盤）を購入
この映画のＤＶＤを購入
ジュラシック・パーク JURASSIC PARK (1993)
音楽：ジョン・ウィリアムス監督：スティーブン・スピルバーグ／出演：サム・ニール、ローラ・ダーン、ジェフ・ゴールドブラム、リチャード・アッテンボロー
CD／ 1993／ MCA VICTOR／ MVCM-388／ MCA／\2,500 ／\1,000
恐竜のＣＧはとにかく凄いです。それに基本的にショック・ホラー映画ですから、二時間は十分恐い。以上。他に何がある？
［音楽とサントラ］ 同じ動物アクション（え、恐竜だって？ま、いいじゃない）だから言う訳ではないけれど、なんとなく「ジョーズ」との共通点を感じます。アレンジもあの頃の作品に近いものが多く懐かしくもあります。テーマ曲はウィリアムスの真骨頂の明るく格調高いマーチ。この人はこういう曲ホントにうまい。
ロスト・ワールド：ジュラシック・パーク THE LOST WORLD：JURASSIC PARK (1997)
音楽：ジョン・ウィリアムス監督：スティーブン・スピルバーグ／出演： ジェフ・ゴールドブラム、リチャード・アッテンボロー、ジュリアン・ムーア、ピート・ポスルスウェイト
CD／ 1997／ MCA／ MVCE-24011／ MCA／\2,541 ／\500
登場人物みんなバカ。主役からほんの脇役にいたるまでとにかく全員自殺志願者。普通ならカメラを振るのに、わざわざ首をちぎるシーンを見せる無神経な残酷描写もいや。信じられないイモなシナリオの与太郎映画でＳＦＸがなければ50年代のＣ級ＳＦ映画並み。恐竜のＣＧももう慣れたし、今の観客に同じ手は二度通用せんと思う。ピート・ポスルスウェイトも「ブラス」とかいい映画に出てるのに、こんなバカ映画に出てキャリアを汚さなきゃいいが。
［音楽とサントラ］ のっけからウィリアムズにしては珍しいドラムがうなる重々しいアフリカンリズムに圧倒されます。その迫力と緻密さは前作を確実に上回ります。この映画の音楽にはもったいない。日本盤ＣＤのジャケットは紙ジャケで、「飛び出す絵本」付き。別に確実に売れるんだから、こんなことしなくてよかろうに。保存しづらいからやめて欲しいなあ。
スーパーガール SUPERGIRL (1984)
音楽：ジェリー・ゴールドスミス監督：ヤノット・シュワルツ／出演：ヘレン・スレイター、フェイ・ダナウェイ、ピーター・オトゥール、ブレンダ・ヴァッカロ、ミア・ファロー
CD／ 1993／ SILVA／ FILMCD132／ SILVA／ \2,500 ［輸入盤］
［音楽とサントラ］ 映画はどうでもいい出来ですが、テーマ曲が面白いです。テレビ版「スーパーマン」のテーマ曲の雰囲気を漂わせるのはジョン・ウィリアムスの「スーパーマン」と同じですが、ウィリアムスとゴールドスミスでこうも料理が違うかなと感じます。甲乙つけがたいのですが、あまり情緒的でない分、こちらの方が個人的には好きです（どちらかと言えば、ですよ。どっちも好きなもんで）。サントラＣＤはオリジナル・サントラ未収録の曲も含めた「完全盤」。爽やかに壮大な曲が揃ってます。
スーパーガール：ＣＤを購入
スーパーマン SUPERMAN (1979)
音楽：ジョン・ウィリアムス監督：リチャード・ドナー／出演：クリストファー・リーブ、ジーン・ハックマン、マーゴット・キダー、マーロン・ブランド、スザンナ・ヨーク、グレン・フォード、ネッド・ビーティ、テレンス・スタンプ、ネッド・ビーティ
CD／ 1990／ WARNER PIONEER／ WPCP-3859／ WEA／ \2,400
終わった瞬間、「え？これで終わり？」と思わず劇場で声を出してしまいました。いっぱしの映画少年気取りだった高校生の頃は、こういう肩の凝らないバカ映画は許せなかったのです。今なら楽しめるでしょうに。またそのうち観てみたいもんです。「世界仕事を選ばない俳優番付」東の横綱のジーン・ハックマンが嬉しそうに悪役を演じてたのが印象的でした。肩の凝らない仕事だったんでしょうね。しかし、今になってよく見るとキャストも凄いメンツです。
［音楽とサントラ］ そんな映画の出来とはかかわりなく、ウィリアムス入魂の傑作アルバム。テレビ版「スーパーマン」のテーマ曲の雰囲気を残したままに、実にノリのいいマーチのテーマ曲や「愛のテーマ」を初め、アルバム全編に渡ってメロディアスな曲が多く実に感動的。惜しむらくは、例の飛行シーンの曲にマーゴット・キダーの決してうまいとは言えぬモノローグがかぶっているところですかね。いや、うまかったらいいという訳ではないのですが。