ひねもすサウンドトラック (1)
2026年6月掲載
Soundtracks, A Go Go!

(このページの掲載作品: ロールスロイスに銀の銃 ハーレム愚連隊 レイジ・イン・ハーレム[スコア盤] 悪魔が最後にやって来る!/性の告白 ザ・ポール・チハラ・コレクション VOL.4(デス・レース2000年/クラッカーズ/警報システムを突破せよ!/ウーマン・イン・ニューヨーク) ミレニアム:部族の知恵と現代世界(日本未放映) モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル モンティ・パイソン/ライフ・オブ・ブライアン モンティ・パイソン/人生狂騒曲 モンティ・パイソン シングス ラトルズがやって来た オール・ユー・ニード・イズ・キャッシュ(4人もアイドル) ショウほど素敵な商売はない クイズ・ショウ エセル・マーマン・ディスコ・アルバム 映画音楽大全集 VOL.14 MUSICAL THEME ON SCREEN / )

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ロールスロイスに銀の銃 COTTON COMES TO HARLEM (1970)

音楽:ガルト・マクダーモット
監督:オシー・デイヴィス/原作:チェスター・ハイムズ「ロールスロイスに銀の銃」(別題:聖者が街にやって来る)
出演:ゴッドフリー・ケンブリッジ、レイモン・セント・ジャック、カルヴィン・ロックハート、ジュディ・ペイス、レッド・フォックス、エミリー・ヤンシー、ジョン・アンダーソン、ユージーン・ロッシュ、J・D・キャノン、クリーボン・リトル
CD/2001/BEYOND/MGM MUSIC/398 578 253-2/UNITED ARTISTS/\----/\1,700[輸入盤中古]

  「アフリカへ帰る船に乗ろう」と黒人から予約金を詐欺していた自称神父のオマリー(ロックハート)。 しかしその集会場所を襲撃した一味により金は奪われ、金が隠された巨大な「綿」の塊は一味の逃走中に行方不明に。 ハーレムの警官コンビ、エド(ジャック)とジョーンズ(ケンブリッジ)は、神父の詐欺と綿の行方を追う。

 獄中デビューしたミステリ作家、チェスター・ハイムズの "棺桶エドと墓堀りジョーンズ" シリーズ6作目の映画化。 二つ名がなかなか豪快ですが、多少乱暴ではあるものの比較的穏当な捜査をするコンビです。  「ダーティハリー」 以降のハードボイルド暴れん坊刑事たちよりはるかにマシ。
 お話の展開そのものはそれほど際立ったところはありませんが、原題の由来でもある一抱えの「綿」(Cotton)の追跡が、オタカラ争奪戦の雰囲気があってけっこう面白い。 この「綿」というブツを抑えたモブとしか思えない人物(フォックス)が、イキな結末に効いてくるあたりも楽しいところです。

 黒人刑事が黒人コミュニティ中心に活躍する、いわゆるブラックスプロイテーション映画ですが、このジャンルの始祖とされている「スイート・スイートバック」や 「黒いジャガー」 の前年の公開作。 ただ、差別感情ムキ出しの悪の白人どもを黒いヒーローがなぎ倒すアクション物ではなく、事件はハーレム内部であって、つまり白人は絡むにしろ「黒人対黒人」の話。 一般的に言われるブラックスプロイテーションとは少し違う印象があります。 いずれにしても公開時は大ヒットしたそうですが。

 登場する白人はメインで3人いるのですが、悪党側白人(久しぶりにみたJ・D・キャノン)は人種関係なく普通に悪い奴だし、直属上長の捜査主任(ロッシュ)はいささか風見鶏ではあるものの二人の刑事の理解者。 その上長の警部(アンダーソン)は、有能だが暴走気味の二人に単に手を焼いているだけで「黒人だから」ではない。 そういったあたりは、ブラックスプロイテーションとされてはいますが、ちょっと違う微妙な位置づけを感じます。
  もちろん白人社会に対する意識は作品中にしっかりあり、被差別民としての黒人の発言はそこかしこにあるし、「(黒人が)白人から騙し取るのは大目に見るが、黒人から奪うのは許さない」なんてセリフも出てきますけどね。 題材や登場人物、大作感のない建付け、そして邦題からB級感が強いのですが、存外に真っ当な映画です。 ちなみに「ロールスロイス」はちょっとしか登場しません。 「銀の銃」は二人の持っている銃が銀色だから。 ニッケルフィニッシュかクロムフィニッシュか。  

 ちなみに、アメリカ映画では歴史の長い「バディ・ストーリー」ですが、中でも警官を主人公にしたバディ・コップ物は本作以前に見あたらず、実はこれが嚆矢となるのでしょうか。 「刑事マディガン」も 「ブリット」 もひとりで独断専行だったし。 バディ・コップといえる 「フレンチ・コネクション」 は1972年ですしね。

[音楽とサントラ]  音楽は、残した楽曲がDJやリミックスする人らのサンプル元として重宝されている(らしい)ピアニスト兼作曲家ガルト・マクダーモット。 もちろんこの人が有名なのは "史上初のロック・ミュージカル" として「ヘアー」を担当したことですね(舞台、映画とも)。 1928年カナダ生まれ、南アフリカの大学で音楽教育を受けてプロの音楽家に。 1960年にキャノンボール・アダレイに提供した "African Waltz" でグラミー賞を受賞しています。

 本作音楽の基本はソウル。 いずれもノリの良い、"聴かせる"楽曲群。 収録14曲中半数の7曲がボーカルですが、 「トップガン」 以降によくみられる、サントラ盤を売るためにレコード会社がかき集めたボーカル曲ではなく全曲マクダーモット作曲。 「アフリカに帰ろう」運動の人々が歌うゴスペルっぽい "Going Home"、クライマックスのステージ・シーンで子供たちが歌うやっぱりゴスペルっぽい "My Salvation" など、ちゃんとお話の中に組み込まれた歌曲が多いです。
 映画タイトルと同名の "Cotton Comes to Harlem" は(トラック1)、実はそのタイトルのステージで使われるナンバーで、綿花を摘む奴隷労働に従事していた黒人たちがテーマ。 ♪南部じゃ綿が王様/黒人なんか足元に及ばない/もしハーレムに綿があれば(←原題)/グチャグチャにしてやるぜ/思い出したくもない♪ と歌うのです。 …原題の "Cotton" って人の名前だと思ってた。 ジョセフ・コットンとか、 「87分署シリーズ」 にはコットン・ホースとかいるし。 でも本当に「綿」でした。

 メルバ・ムーアが歌ったオープニング主題歌、"Ain't Now But It's going to Be"(今はまだだけどすぐそうなるよ)は当時ヒットしたそうな。 CDでは "Black Enough" というトラックタイトルになっています。 実はともに、"Ain't Now But It's going to Be Black Enough" という歌詞の一節であり、「黒人を誇れる日がいつかやって来る」(字幕)と映画のノッケから歌っています。 けっこうシリアスな映画でないの?とちと思うのですが。 とは言いつつカリビアンな曲、ノリの良いアクション曲、とぼけたピアノが心地いい神父のテーマなどスコアもゴキゲン(死語)でした。

 ここに掲げた音盤は公開時LPのCD化。 収録曲に変更はなく14曲35分。 名盤とされているみたいですね。 ジャケット画像は旧LPの、映画のキービジュアル使った方が良かったなあ(右に拾い画像)。 (2026/06/27:管理人から一言)

【個人的収録曲ヒット率】 ボーカル含めて100%。良いアルバムです。廃盤で高価ですがどっかでリイシューしろよ。


 [当サイトの関連音盤: "棺桶エドと墓堀りジョーンズ" シリーズ映画化作品]

 ロールスロイスに銀の銃(本盤)
 ハーレム愚連隊
 レイジ・イン・ハーレム[スコア盤]

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ハーレム愚連隊 COME BACK, CHARLESTON BLUE (1972)

音楽:ダニー・ハサウェイ/音楽監督(Supervised by):クインシー・ジョーンズ
監督:マーク・ウォーレン/原作:チェスター・ハイムズ「夜の熱気の中で」
出演:ゴッドフリー・ケンブリッジ、レイモン・セント・ジャック、ジョネル・アレン、アダム・ウェイド、ピーター・デ・アンダ、ディック・サボル
CD/2007/ATLANTIC RECORDS/8122-76430-2/ATCO RECORDS/\----/\1,700[輸入盤中古]

  ハーレムで起きた連続殺人事件の現場に残されたカミソリは、かつて当地にあった自警団「チャールストン・ブルー」のシンボルだった。 「チャールストン・ブルー」が復活して(←原題)何者かを排除しようとしているのか?  墓堀りジョーンズ(ケンブリッジ)と棺桶エド(ジャック)の刑事コンビが捜査を始める。

 チェスター・ハイムズの "棺桶エドと墓堀りジョーンズ" シリーズ7作目の映画化。  上の「ロールスロイスに銀の銃」 と同じ製作者、同じキャストの直接的な続編になります。 前作の監督オシー・デイヴィスは作品の方向性で製作側と揉めて降板、テレビ畑の監督、マーク・ウォーレンに交代しました。 日本で紹介された映画はなさげ。 テレビではエピソード監督として、コミカルタッチのアクションドラマ「サンフォード&サン」や、 "Wolfman Jack Show"、シットコムの "What's Happening" など、コメディ畑の人らしいです("What's Happening" の 音楽はヘンリー・マンシーニ )。
 前作と違ってそれほどヒットしなかったらしく、このキャストによるシリーズは本作で打ち止め。 日本ではDVDが出ておらず私は未見(右写真は米国版DVD)。

 ちなみに "棺桶エドと墓堀りジョーンズ" 原作シリーズを調べると、"墓堀りジョーンズと棺桶エド" って表記の方が多いのね。 俺がこの二人を知ったのは、小学生の時に愛読していた「世界の名探偵50人」という本で(藤原宰太郎/ワニブックス。 Amazonリンク )、そこでの表記が棺桶→墓堀だったんだよね。 実際、エドが犯人を棺桶に入れ、ジョーンズが堀った墓に埋葬するという(原作の描写)のが由来でついた異名だからその順番がしっくりくる。 英語でも、"Coffin Ed" Johnson and "Grave Digger" Jones だし。 そっちで良くない?(誰に言ってんだ)。

[音楽とサントラ]  音楽は、33歳で夭逝した著名なソウル・シンガー、ダニー・ハサウェイ。 名曲 "This Christmas" はアメリカのクリスマス・ソングの定番だとか。 ロバータ・フラックとのコラボも有名です。

 クインシー・ジョーンズ監修(supervised)のもとハサウェイが書いた音楽は、ソウルというよりかなりジャズ寄り。 何せ原題に "Charleston" がありますから、メインテーマ(トラック1)はディキシーっぽいモロなチャールストン・ダンスの音楽。 本編音楽も、ゴージャスなビッグバンドによるジャズ味の強い曲が多い。 この辺はクインシーの影響でしょうか。 イキなボサノバも聴けます。 さらに、"Basie"、"Come Back Basie" なんて曲もあるのですが、カウント・ベイシーが作中で言及されているのでしょうか。
 サスペンス描写のアンダースコアはさらにクインシーっぽいジャズで、かなり彼の影響を感じます。 1分以下の短い曲が多いですが。

 ボーカル曲は、映画タイトルと同名の "Come Back Charleston Blue" というバラードがエンドタイトル(でしょう)。 マージー・ジョセフとの共演でダニーがソウルフルな歌声を聴かせます。 前年の彼のライブアルバム "LIVE" が初出である名曲 "Little Ghetto Boy" は、本盤ではスタジオ録音バージョン。 さらにその曲のライブ音源が2曲、CD化の際にボーナスとして追加収録されています。 シミジミくる歌声であり曲です。 作詞作曲はアール・デルーアンとエドワード・ハワード。 本盤は23曲47分収録。 (2026/06/27:管理人から一言)

【個人的収録曲ヒット率】 58%(ボーカル曲2曲、ボーナストラック2曲を除く19曲中11曲)


 [当サイトの関連音盤: "棺桶エドと墓堀りジョーンズ" シリーズ映画化作品]

 ロールスロイスに銀の銃
 ハーレム愚連隊(本盤)
 レイジ・イン・ハーレム[スコア盤]

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レイジ・イン・ハーレム[スコア盤] A RAGE IN HARLEM (1991)

音楽:エルマー・バーンスタイン
監督:ビル・デューク/原作:チェスター・ハイムズ「イマベルへの愛」
出演:フォレスト・ウィテカー、グレゴリー・ハインズ、ロビン・ギヴンズ、ダニー・グローバー、バジャ・ジョラ、スタック・ピアース、ジョージ・ウォラス
CD/1991/VARESE SARABANDE/VSD-5325/VARESE SARABANDE/\----/\1,040[輸入盤中古]

  強盗の罪で服役中に作家デビューした原作者ハイムズは、出所後フランスに移民。 かの地で出版し、フランス推理小説大賞を受賞した "棺桶エドと墓堀りジョーンズ" シリーズ1作目の映画化。 映画と小説の原題は同じで、意味は「ハーレムの怒り」。 ハイムズのこのシリーズは本作も含めて何冊か読んでますが、流石にどれも記憶はほとんどありません。 映画も未見。 そこで今回、本作のストーリーを調べてみたら驚愕。

 刑事コンビ結成前の話だというおぼろな記憶はあったのですが、そもそも二人は完全な脇役で、話のメインは、ヒモのところから大金かっさらってハーレムに逃げてきたイマベル(ギヴンズ)と、それを助けるハーレムの兄弟(ウィティカー、ハインズ)の物語。 しかもコメディなので二度びっくり。 エドとジョーンズのキャスト順は低く、五番手六番手クラスの脇役俳優をあてています(ピアース、ウォラス)。
 日本語版DVD未商品化なので予告編だけ見ましたが、若きウィティカーが目を回して倒れてたりしてて、このシリーズの持つ重量感は何もないコメディ描写。 そもそもエドもジョーンズも予告編には不在だし(笑)。 もっとも、監督は、「コメディ撮ったつもりはない」と言ってるそうですが。

[音楽とサントラ]  1950年代を舞台にしてるので、それを演出する既製曲のコンピレーション・アルバムもあるのですが、本盤はスコア盤。 音楽はエルマー・バーンスタイン。

 コメディっぽい浮かれたところのないシリアスなオーケストラ。 メル・ブルックスやZAZのようなギャグ映画ではないので、オフザケの時はシリアスな曲を、ということではなく普通にサスペンス物の雰囲気。 なるほど、監督のオーダーはコメディではなかったのか?と思わせます。
 楽器編成はストリングスが少なくホーン隊が目立つ、曲によってはほぼウインド・オーケストラ。 後半ではタイコも活躍し、全体に曲の押し出しが強く骨太で、ガチのサスペンスな感触はこの辺にも。 しかしその中で、イマベルの描写と思しき曲では、艶かしいサックスが女性の描写を奏でます。

 バーンスタインのアルバムとしては可もなく不可もなく。 物凄く良いとは思いませんがバーンスタインらしいのは確か。 お好みならばどうぞ、という感じですかね。 16曲42分収録。 (2026/06/27:管理人から一言)

【個人的収録曲ヒット率】 56%(16曲中9曲)


 [当サイトの関連音盤: "棺桶エドと墓堀りジョーンズ" シリーズ映画化作品]

 ロールスロイスに銀の銃
 ハーレム愚連隊
 レイジ・イン・ハーレム[スコア盤](本盤)

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悪魔が最後にやって来る!/性の告白 HOLOCAUST 2000 (1977) / SESSO IN CONFESSIONALE (1974)

音楽:エンニオ・モリコーネ
「悪魔が最後にやって来る!」… 監督・原案・共同脚本:アルベルト・デ・マルチーノ/ 出演:カーク・ダグラス、アゴスティーナ・ベッリ、サイモン・ウォード、アンソニー・クエイル、ヴァージニア・マッケンナ、アレクサンダー・ノックス、アドルフォ・チェリ
「性の告白」… 監督:ヴィットリオ・デ・システィ/ 出演:マルチェッロ・ボニーニ・オラス、エミリオ・セルヴァディオ、カルミネ・ベニンカサ、ルイジ・デ・マルキ
(左写真の中央と右はブックレットより)
CD/1996/SPALAX MUSIC/SPALAXCD14986/BEAT RECORDS/\----/\525[輸入盤中古]

  エンニオ・モリコーネの70年代作品を2本カップリングしたアルバムです。

 70〜80年代の世界映画界の四大潮流といえば、まずは 「大空港」 に始まるディザスター映画、 「ダーティハリー」 がフォーマットを作ったアウトロー刑事物、 「スターウォーズ」 が火を付けた宇宙SF映画とあるわけですが、忘れちゃいけないのが「エクソシスト」や 「オーメン」 などのオカルト・ホラー。 「悪魔が最後にやって来る!」はそのブームにのっかったイタリア映画。 最新テクノロジーである原発の話ながら「悪魔の子」をからめ、カーク・ダグラスという大物を招聘したあたり、「オーメン」の影響が大きそうです。

 イギリスに渡ってきたアメリカ人ケイン(ダグラス)がサハラ砂漠に原発を建設中だったが、工事反対運動は激化。 しかし反対者が次々と死んでいく中、聖書の「黙示録」を想起させる事象が様々に起こり、ケインは原発工事の中止を考え始めるが、建設に前のめりな息子(ウォード)は…。
 お馴染み便乗商法のマカロニ・ホラーですが、意外によく出来てます。 アンチ・キリストである「悪魔」が破滅を引き起こす道具としているのが原発で、反対派が次々と超自然の力で死んでいくのですが、その辺は科学的合理性は求めてないのでなかなかスリリング。 「オーメン」のダミアンばりに悪魔的ハンサムな息子(ウォード。皮肉にも役名はエンジェル)の存在感も上々。
 懐妊した愛人の胎児が「悪魔の子」と気づく当たりの説得力は流石に弱いのですが、悪夢のシーンに素っ裸でチソコさらして(マスクあり)暴れるダグラスの熱演もあいまってそんなに悪くない作品です。 セットも安っぽくなく、そこそこ金もかかってます。 もっとも終盤はハチャメチャで、さらに暗黒の未来を予想させる投げっぱなしジャーマンな結末はいかにも70年代ですけども。 つうか、恐らく製作者は「原発反対」なんてツユほどにも思ってなさそうなのがマカロニ臭プンプン。

 監督のマルチーノは「荒野の10万ドル」や、せいぜい「ビッグ・マグナム77」が有名ですが、あとは「アッパーセブン/神出鬼没」、「ドクター・コネリー/キッドブラザー作戦」みたいなB級スパイムービー、 「アルデンヌの戦い」 といったマカロニ・コンバットなどがある職人監督さん。 モリコーネやブルーノ・ニコライとの協業が多いです。

 「性の告白」は、原題を直訳すると「告解における性」。 日本の映画データベース・サイトではデータがほとんどありませんが、イタリア版ウィキをあたると、女性の性事情の調査レポートの内容を教会の告解室で、さも自分の経験のように懺悔した時の神父の反応を描いたエロ・コメディ映画だそうです。
 その「調査レポート」とやらは、20世紀半ばに流行った、「キンゼイ報告」に始まる性事情報告・論文のようなおそらく真面目な物なんでしょうね。 日本の映画DBで唯一、allcinema online で「成人映画」として75年に公開されたことがわかったので、真っ当な報告書を使った「性科学啓蒙映画のフリをしたエロ映画」なのだろうと思います。 告解の回想でエロ・シーンが入るのでしょう。 私は世代的にまったくミートしてないので見たことないのですが、ドイツの「女子学生(秘)レポート」シリーズとか、本格的なポルノ映画の登場までその手の映画が流行った時期がありました。
 もちろん、映像商品なんてまったくありませんので、私は観たことも観る気もありません。 しかしモリコさん、何でもやっとるねえ。

[音楽とサントラ]  冒頭に書いた通り音楽は二作品ともモリコーネ。 収録順は「悪魔」→「性」。 「悪魔が最後にやって来る!」のメインテーマは、比較的楽器の数が少なく、後半に狂気じみた女声コーラスをぶち込み、暖かみがありつつも不気味さを醸したモリコーネらしい楽曲。 サスペンス描写はこれと、より緊迫感ある別のテーマを設定し(でも不気味な女声コーラスは欠かせない)、さらにお得意のメタな前衛的なスコアを使っています。
 しかしアルバム中盤には、ラブ・テーマとしてビックリするような美しい曲を挿入。 毎度、モリコさんの色んな面が聴けるアルバムです。 「悪魔が最後にやって来る!」ブロックは17曲36分収録。

 「性の告白」は、トラックタイトルは Seq.1から10までの連番で曲名なし。 コメディとは思えないゆるやかで格調高い曲、 Seq.1 がおそらくメインタイトル。 ところが Seq.2 以降は、ピアノやフルート、シタール?など生楽器のフリーな表現の背後に不気味なリズムや効果音を散らす、いやこれのどこがコメディの音楽?つうかエロ要素はどこに?という仕上がり。 女性の含み笑いや絶叫と不協和なバッキングがえんえんと聴こえる曲に至ってはホラーだよこれ
 終盤で2曲ほどストリングスによる音楽らしい音楽は聴かせてくれるものの、テーマ曲以外はおおむねホラーな「性の告白」セクションは10曲21分収録。 いやもう、エロとは関係ない動機で映画見てみたいわこれ。

 本盤はフランスの SPALAX というレーベルが、BEAT RECORDS の原盤をリイシューしたもの。 他にも拡張盤が出ています。 (2026/06/20:管理人から一言)

【個人的収録曲ヒット率】 「悪魔が最後にやって来る!」41%(17曲中7曲)、「性の告白」30%(10曲中3曲)


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当サイト掲載音盤2000枚目!
ザ・ポール・チハラ・コレクション VOL.4 デス・レース2000年/クラッカーズ/警報システムを突破せよ!/ウーマン・イン・ニューヨーク

THE PAUL CHIHARA COLLECTION VOL.4
DEATH RACE 2000 (1975) / CRACKERS (1984) / FOREVER, LULU (1986)

音楽:ポール・チハラ
「デス・レース2000年」… 製作:ロジャー・コーマン/監督ポール・バーテル:/原作:イブ・メルキオー/ 出演:デビッド・キャラダイン、シモーネ・グリフェス、ロバータ・コリンズ、シルベスター・スタローン、ルイザ・モリッツ、メアリー・ウォロノフ、ジョン・ランディス
「クラッカーズ/警報システムを突破せよ!」… 監督:ルイ・マル/ 出演:ドナルド・サザーランド、ジャック・ウォーデン、ショーン・ペン、ウォーレス・ショーン、ラリー・ライリー
「ウーマン・イン・ニューヨーク」… 監督・製作・脚本:エイモス・コレック/ 出演:ハンナ・シグラ、デボラ・ハリー、アレック・ボールドウィン、アニー・ゴールデン
DL(MP3)/2020/DRAGON'S DOMAIN RECORDS/----/DRAGON'S DOMAIN RECORDS/\1,600[輸入盤ダウンロード]

  ポール・チハラの音楽を3本セットにしたコレクション・アルバム。

 「デス・レース2000年」は、 「ロッキー」 の直前、無名時代のシルベスター・スタローンがメインの悪役で出演してるのと、素っ頓狂な内容でカルト人気のある有名なキャノンボール・ジャンルのSF。 登場する車両デザインのバカバカしさから言うと、B級映画の帝王ロジャー・コーマン(製作)とB級映画の王様ポール・バーテル(監督)による 「チキチキマシン猛レース」 ですな(ちなみに無名時代のジョン・ランディスも端役で出演)。

 道行く人を轢き殺すとポイント加算、特に老人と子供は高得点とか、全体主義的アメリカで大統領が煽るこのレースに民衆が熱狂するとか、70年代に流行したディストピア的世界観ムキ出しで時代を感じます。 特に病院の前に車椅子や寝たきり老人を並べて轢き殺させるのを「今日は『安楽死の日』だ」と当然のように受け止めるあたり、 「華麗なる殺人」 「ソイレント・グリーン」 のような、人口爆発に怯えていた70年代SF感満載。
 何か屈託を抱えているであろう主人公の覆面レスラー、フランケン(キャラダイン)が、体制転覆を目指してレース妨害するゲリラとのバトルの果てに至る結末は、はっはーそう来るかとか思っちゃいますね(以下ネタバレなので白文字→アメリカン・ニューシネマ的なアンハッピー結末ではなく、大統領を倒したフランケンは次の大統領に。しかし、ゲリラの親玉が治安担当大臣に就任するとか、殺人レースに執着するレポーターをフランケンが車ではね飛ばすとか、似たような社会が到来することを暗に匂わせる)。

 この頃の「車が走る反社会的映画」ってだいたい悲劇に終わることが多いのですが本作はハッピーエンド、でもそう見せてちょっと苦い、いささか奥行のある脚本にも思えます。 ……が、あんまりこういうC級映画にそういう深読みは好きじゃないのよね。 この建付けの映画でそんなことは考えてなくて、ちょっと捻って書いてみたらそうなっちゃったんじゃないのかなあ。 80分の短い映画だし、けっこう車走ってるスピード感があるので、挿入されるエピソードは行き当たりばったりだけど、あれよあれよと最後まで見せられちゃう映画でした。 面白いかそうでないかと問われれば面白い映画です

 本作はいろいろな広がりがあって、同じキャラダイン主演の正統的な続編、殺人スポーツが題材の「デス・スポーツ」が製作されています。 本作の翌年にポール・バーテルは同じテーマ、同じキャラダイン主演で「爆走!キャノンボール」を監督。 スタローンがノンクレでカメオ出演。 2008年にはコーマン製作総指揮・ジェイソン・ステイサム主演で「デス・レース」としてリメイク(ただし殺人要素はなし)。 これは主演を変えてオリジナル・ビデオでシリーズ化。 コーマン自身も、ストレートなリメイクとして2017年に「デス・レース2050」を製作しています。 アメリカ人、この映画好きねえ。 しかもロジャー・コーマン、いつまでこれコスってんだ(まあ名義貸しが多いんでしょうけど)。
 ドキュメンタリー映画「コーマン帝国」見たら、いたって上品な風格の人なのですが。 作中でインタビューされた著名な映画人は「イギリスの教授みたい」って言ってました。

 残り2本は管理人は未見。 「クラッカーズ/警報システムを突破せよ!」は、1958年のイタリア映画 "BIG DEAL ON MADONNA STREET"(日本未公開)を、サンフランシスコを舞台にしてリメイクした質屋金庫襲撃クライム・コメディ。 ドナルド・サザーランド、ジャック・ウォーデン、ショーン・ペン出演、そしてなんと監督はルイ・マル!撮影はラズロ・コバックス!にもかかわらず日本では劇場未公開に終わりました。 映像商品もないのですが、いやルイ・マルなんだから商品化してくれよ。

 「ウーマン・イン・ニューヨーク」は、日本には「ファストフード・ファストウーマン」等が紹介されているイスラエルの映画監督、エイモス・コレックによるサスペンス?コメディ。 ニューヨークで働く作家志望の女性が、秘書はクビになるわ小説はエージェントに突き返されるわでヤケクソでピストル振り回したら犯罪に巻き込まれていくという話。 …いやどういう映画なんだそれ。

[音楽とサントラ]  あまり脚光のあたらないマニアックなコンポーザーについて、サントラ音源を掘り起こしたり再演奏して商品化する DRAGON'S DOMAIN RECORDS(DDR) のコレクションシリーズ、これはポール・チハラ編第4集。 当サイトでは、 「ザ・ケン・ソーン・コレクション VOL.1」 「ザ・マーク・スノウ・コレクション VOL.1」 をご紹介しています。

 日系アメリカ人ポール・チハラさんと言う人に私はまったく縁がなくて、ちゃんと聴いたことあるのはこの盤のみ。 手元に持っている音源では、 こちらのアルバム に収録された「デランシー・ストリート/恋人たちの街角」ぐらいしかありませんでした。 「がんばれ!ベアーズ大旋風」は見たはずなんですが。
 右はDDRの「ポール・チハラ・コレクション VOL.1」の画像ですが、ハワイ在住のウクレレイストみたいな人だと勝手に思ってたら、1938年シアトル生まれ、大戦中の幼少期は日本人強制収容所で育った苦労人でした。 パリでナディア・ブーランジェに師事し、アメリカの管弦楽団の主席指揮者や大学教授も務めるなど専門の音楽教育を受けた方です。 

  「デス・レース2000年」は氏の映画音楽初担当作。 アカデミックな世界を離れ、音楽で生計を立てるために商業音楽を始めたそうです。 こういう映画ですから、今でいうメタルみたいなうるさいロックか、快調なジャズ/フュージョンっぽい音楽かと思いきや、ベースは真っ当でクラシカルな音楽。  しかしアクションシーンにフーガ、爆破シーンに室内弦楽を流すなど病的な音楽設計も試みています。
 バトルシーンは少し調子っぱずれなジャズで、クラシック調も含めてこの映画のアホらしさを理解して書いてるなチハラさん。 間に挟まるヒロインなど女性たちのテーマは美しく優しい曲で、通しで聴くとどういう映画だよ、と思いますが、この不統一感が「デス・レース」っぽい。 面白い楽曲群でした。 「デス・レース2000年」は7曲15分収録。

 「クラッカーズ」は艶めかしいサックス、サスペンスなバリトンサックス、ブルース、ラグタイム、クイーンの『地獄へ道づれ』"Another One Bites The Dust" みたいなリズムの聴こえるロック調等々ありますが、監督がルイ・マルだけに基本はジャズ・ベース。 ルーズに、あるいはハシャぐサックスが随所でメロをとり、クライムコメディらしい「軽さ」と緊迫感を演出しています。 メロディレスの効果音的な曲はほとんどなく、ゆったりした曲はどれも美しい。 少しテレビ音楽的ではあるものの楽しく聴けます。 17曲31分収録。

 上で「ウーマン・イン・ニューヨーク」について「どういう映画なんだそれ」と書いたのですが、いきなりラグタイム風のリズムにコミカルなメロディで、ゴリゴリのコメディ映画でしかない。 隙あらばアップテンポのブルースが飛び出し、ここぞという時にはタンゴやボサノバ、エンドタイトルには再びラグタイム。 そしてスローな曲は「クラッカーズ」同様に美しい。 思った以上に随分と楽しいサントラでした。 ちょっと映画見てみてえなあこれ。 18曲31分収録。

 アルバム全体では101曲75分収録。 DDRの販売はダウンロードがメインなのですが物理ディスクもあるので( 「豪華客船ゴライアス号の奇跡」 とか物理を買った)、長年ディスクを探していましたが見つからず、諦めてダウンロードで購入しました。 (2026/06/20:管理人から一言)

【個人的収録曲ヒット率】 (曲数が多すぎるのでパス。でも体感で80%というところ)


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ミレニアム:部族の知恵と現代世界(テレビ・日本未放映) MILLENNIUM: TRIBAL WISDOM AND THE MODERN WORLD (1992)

音楽:ハンス・ジマー
製作総指揮・メイン脚本:エイドリアン・マローン/放送:PBS(アメリカのノンCM公共放送)、BBC
出演(番組ホスト):デビッド・メイベリー・ルイス
CD/1992/NARADA CINEMA/CD-6001/NARADA CINEMA/\----/\1,050[輸入盤中古]

  1992年に放送された全10話からなるドキュメンタリー・テレビ・シリーズ。 テクノロジーに浸食されてない第三世界を取材し、西欧の技術一辺倒の価値観で本当に良いの?と問題提起するシリーズだったようです。
 タイトルの「ミレニアム」は、製作時点の20世紀末において、次の千年紀(ミレニアム)に現代社会が遭遇する課題を提起する意図が込められていたとか。 日本ではおそらく未放映でしょう。 もちろん私は見たことありません。

[音楽とサントラ]  購入当時、ぶっちゃけ、ランス・ヘンリクセン主演のサイコ・サスペンス「ミレニアム」のサントラかと思って買ったんだよなあ。 あれ?音楽ジマーだっけ?とか思いながら。 もちろん違ったわけですが。

 ジマーさん、昨年につづき今年も来日されるそうですね。 ステージ・パフォーマーとしてのジマーにはまったく興味がないのでもちろん行きませんが、本作の前後は 「バックドラフト」 で大ブレイクした直後。  「心の旅」 や「トイズ」、 「プリティ・リーグ」 などシンセ中心にブイブイ言わせてた時期。 本作の音楽も、シャーマンの歌など現地での録音(?)なども取り込みながら、アフリカなどエキゾチックなリズムをあしらって、シンセという近代技術の楽器で「ノン技術社会」を描く、面白い取り組みとなっています。

 いや難しいこと考えなくても、アンビエント音楽のようで、でも十分に聴かせる楽曲群ですがね。 エンディングの、メインテーマの哀愁は大したもんです。 もちろんステージでやるような曲ではないですが。 久しぶりに聴いて、ああ昔のジマーってこんな感じよなあ、と感心してしまいました。 18曲54分収録。 この盤は廃盤ですが、人気あるようでリイシューされています。 (2026/06/20:管理人から一言)

【個人的収録曲ヒット率】 (民族音楽多いのでパス)


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モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル MONTY PYTHON AND THE HOLY GRAIL (1975) - THE ALBUM OF THE SOUNDTRACK OF THE TRAILER OF THE FILM OF MONTY PYTHON AND THE HOLY GRAIL

音楽:ニール・イネス、デ・ウルフ/歌曲作曲:エリック・アイドルほか
監督:テリー・ギリアム、テリー・ジョーンズ
出演:グレアム・チャップマン、ジョン・クリーズ、テリー・ギリアム、エリック・アイドル、マイケル・ペイリン、テリー・ジョーンズ、パッツィ・ケンジット、ニール・イネス
CD/1989/CHARISMA RECORDS(VIRGIN)/CASCD 1103/ARISTA/\----/\500[輸入盤中古]

  中世の騎士道物語、アーサー王と円卓の騎士たちの聖杯(Holy Grail)探索という、お馴染みのアーサー王伝説をパロディにしたモンティ・パイソンの劇場映画第2作。 1作目の「モンティ・パイソン・アンド・ナウ」が、テレビ放送版スケッチを再度撮り直したものなので、最初のオリジナル作品となります。 

 すんげえ久しぶりに見た「ホーリー・グレイル」ですが、聖杯探索譚を追いながら細かいギャグを散らします。 テレビ版と同じく、「オチ」(パンチラインというそうだ)で爆発的な笑いを取りに来るタイプのギャグではないし、血が噴き出すようなブラックなギャグも多いので、終始ニヤニヤと薄ら笑いを浮かべなら見る感じ。 ココナツの音を使って馬に乗ってるフリするような初っ端の出落ちギャグみたいなのは、フッと笑えるのですが。

 爆笑に次ぐ爆笑みたいコント的なものではないから、今の若い人が見たらどう思うんだろう。 もちろん、パイソンズはアメリカの「サタデーナイト・ライブ」(SNL)はじめ後のお笑いに大きな影響を与えたわけですが、俺、SNLはけっこうダメだったんですよ。 でも本作は面白い。 どの辺が違うんだろう。 自分でもよくわからん。
 そういや、松本人志の初期のビデオ作品(短編映画的なもの)とかは、これの影響受けてんじゃないですかね。 まあ、影響受けてない作品も少ないとは思いますが。 イギリスのコメディ界は、「パイソン(放映)前」、「パイソン中」、「パイソン後」ってカテゴライズされるらしいですね。

[音楽とサントラ]  サウンドトラック・アルバムのタイトルは "THE ALBUM OF THE SOUNDTRACK OF THE TRAILER OF THE FILM OF MONTY PYTHON AND THE HOLY GRAIL" という長ぇ長ぇもの。 ギャグのつもりなんだろうけど面倒くせぇなこいつら
 ここに載せたCDは最初のLPのCD化ですが、これが2トラックしかない。 つまりLPのA面、B面で、20分以上のそれぞれ片面を通してぶっつなぎで、本編の「よりぬき」シーンのダイアローグと音楽を収録しています。 くわえて、新録のギャグも追加であちこちに入れてるようですが、英語ネイティブじゃないのでさっぱりわかりません。 買って失敗したと思ったよ。

 音楽は、「7人目のパイソンズ」と言われるニール・イネスと、デ・ウルフという音楽グループの皆さん。 ブックレットには曲名とコンポーザーがきちんと記載されているのですが、短い曲が多いのと、すぐにセリフが被るので、音楽だけ抽出するのは諦めました。 シンフォニックで良い曲多いんだけどなあ。 残念です。 2トラック48分収録。

 実は、もっとトラック数の多いリイシュー盤も出ています。 おそらく、上記アルバムを、 下の「ライフ・オブ・ブライアン」 のようにトラック分割したものだと思いますが、もしかしたらもう少し音楽を拾いやすいかも?と一縷の望みをかけてポチってしまいました。 到着したら追加します。 (2026/06/14:管理人から一言)

【個人的収録曲ヒット率】 (対象外)


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モンティ・パイソン/ライフ・オブ・ブライアン MONTY PYTHON'S LIFE OF BRIAN (1979)

音楽:ジェフリー・バーゴン/歌曲作曲:エリック・アイドルほか/主題歌"Brian Song"作詞:マイケル・ペイリン、作曲:アンドレ・ジャックマン、デイヴ・ハウマン
監督:テリー・ジョーンズ/製作総指揮:ジョージ・ハリスンほか
出演:グレアム・チャップマン、ジョン・クリーズ、テリー・ギリアム、エリック・アイドル、マイケル・ペイリン、テリー・ジョーンズ
CD/1997/CAROLINE RECORDS/CAROL 1104-2/WARNER BROS. RECORDS/\----/\1,260[輸入盤中古]

  イエス・キリストと同時代に生きた、ただの庶民であるブライアン(チャップマン)という青年が、ひょんなことからメシヤ(救世主)に祭り上げられていくという、聖書をテーマにしたコメディ。 「唯一の聖書ネタコメディ」らしいです。
 ブライアンとキリストは別人だというのに、とパイソンズは言うのですが、あちらのキリスト教関係者からの猛批判に会い、国や地域によっては公開禁止になったとか。 ま、良い宣伝になったようです。 俺ら、八百万の神に囲まれてる身としてはピンと来ませんがね。 「聖☆お兄さん」なんてマンガがベストセラーになっちゃうお国柄だしねえ。

 そもそもパイソンズはキリスト教教育に反発して、皆さん無宗教とのこと。 ただ嫌いなのは神ではなく、「それを信望する人々」。 キリスト教が生まれてこれだけ時間がたってるのに、戦争や貧困はなくなってないじゃん?とDVD特典インタビューで誰か言ってました。
 本作では、ブライアンをメシヤに担ぎ上げる人々を皮肉たっぷりに書いていて作品の意図はよく伝わるし、散漫だった「ホーリー・グレイル」に比べてブライアンを描くことでストーリーラインが分かりやすいので、こちらも楽しく見られました。 でも、散漫な方がパイソンらしいと言えばらしいですが。

 撮影現場を見学にきた、パイソンズが尊敬するコメディ監督スパイク・ミリガンがメシヤ信者でカメオ出演。 出資者のジョージ・ハリスンもモブとしてカメオで出てます。 日本語吹替では、「この人ジョージ・ハリスンね」と原語にはないセリフが入っています。

[音楽とサントラ]  上の「ホーリー・グレイル」 と同じく、少しの音楽とダイアローグの名場面集。 本盤ではトラック分けしてはいるものの、ほとんどがダイアローグです。 本編音楽は、イギリスのテレビ界が主戦場だった 「戦争の犬たち」 のジェフリー・バーゴン。 ダイナミックで良い曲も多いのですが、本盤ではほとんど聴けません。

 結局、このアルバムでちゃんと聴けるのは2曲だけ。 ひとつはオープニング主題歌の "Brian Song"。 明らかに007主題歌を意識した曲で、シャーリー・バッシー風に女性歌手(ソニア・ジョーンズ)が朗々と歌うのですが、歌詞は ♪幼子が生まれた/ブライアンという名の少年/少年には腕も脚も手も足の指もあった/少年は成長して〜/ティーンエージャーになあったああ〜♪ とどーでもいい歌詞。 その後もニキビができて声変わりしてケも生えて、女の子とデートして喧嘩して〜、とくっだらないの。 笑いどころですねそこらへんが。

 もう1曲は、本作から生まれて、イギリスの公共イベントや大学やスポーツチームで歌われるスタンダードとなったエンディング主題歌、"Always Look on the Bright Side of Life"(人生の明るい面を見よう)※。 有名な曲ですね。 こんなタイトルの明るい歌なのに、磔にされて死にゆくブライアンとともに歌われるシャレのキツい曲です。 エリック・アイドルのインタビューによれば、15年間、葬式で流す曲1だったそうです。 エンドロールではこれの口笛によるインストが流れるのですが、それが収録されていないのは残念。

 ということで、「音楽を聴く」という意味では大変残念な、30トラック52分でした。 上掲のCDは1997年にリリースされたもの。 後の2006年に、公開時にはシーンの大半がカットされた、ヒトラーみたいな「自殺部隊」指揮官、オットーの歌など未公開音源を追加した商品が出ています。 「自殺部隊」は、ユダヤへの忠誠を示すために自らの胸を刺して死ぬ部隊。 まあとにかくブラックな。

※ 本盤での曲名は "Look on the Bright Side of Life" と "Always" がありません。  (2026/06/14:管理人から一言)

【個人的収録曲ヒット率】 (対象外)


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モンティ・パイソン/人生狂騒曲 MONTY PYTHON'S THE MEANING OF LIFE (1983)

音楽:ジョン・デュ・プレ/歌曲作曲:エリック・アイドル
監督:テリー・ジョーンズ
出演:グレアム・チャップマン、ジョン・クリーズ、テリー・ギリアム、エリック・アイドル、マイケル・ペイリン、テリー・ジョーンズ
CD/2000/VIRGIN RECORDS/VCCD010・7243 8 39859 2 0/MCA RECORDS/\----/\600[輸入盤中古]

  パイソンズがグループとして製作した4作目で、最後の劇場用作品。 日本では劇場未公開(ビデオスルー)。 誕生から死まで、一連の人生に関する7本のスケッチ(ショート・ギャグ)とオープニング、エンディング、そして冒頭の短編映画「クリムゾン 老人は荒野をめざす」"THE CRIMSON PERMANENT ASSURANCE"(テリー・ギリアム監督)から成る、107分の映画です。

 学生たちへの性教育を「実演」したあげく生意気な学生たちをラグビーでボコる高校教職員(「成長と学習」)、戦争中の最前線で隊長の誕生日を祝おうとケーキやプレゼントを用意する兵隊たち(「互いに戦うこと」)、レストランで「哲学」を注文する中年夫婦(「中年」)等、比較的わかりやすいギャグが並びます。
 ただ血まみれになって生きている男から移植用臓器を抜いたり、レストランでひたすら食べ続けて店内がメチャクチャになるほどゲロをまき散らす男とか、ブラックでグロな笑いも満載です。 つうかそのゲロ、リアル過ぎだろ

 数十人の子沢山のカソリック信者、その子供たちを生活できないからと人体実験用に売り飛ばす話とかパイソンズらしい。 「あいつらカソリックは避妊が出来ないのでぼかすか子供作りやがって」というあたりはキリスト教(信者)ぎらいのパイソンズらしいですが、それを言わせてるプロテスタントもコンドームの機能について熱弁します。
 俺たちを火にかけてバーベキューにするな、グツグツ煮込むな、という歌詞を荘厳に歌う「讃美歌」とか、音楽でも遊び満載。 スケッチからスケッチへの「つなぎ」も考えると、ある意味、テレビの「空飛ぶモンティ・パイソン」にもっとも近いかもしれない雰囲気の作品でした。 面白いですよ。

 日本語吹替陣は、オリジナルメンバーで残っているのは広川太一郎、飯塚昭三、青野武のみ。 ジョン・クリースの納谷悟朗は弟の納谷六朗がやっていますが、声質ぜんぜん違うよなあ。
 ちなみに「モンティ・パイソン・アンド・ナウ」も含めて4作とも、日本語字幕表示しながら日本語吹替で鑑賞したのですが、いずれも日本語版脚本がちょっと無理してる感がなきにしもあらず。 瞬発的な笑いを取りたいのはわかりますが。   

[音楽とサントラ]  上に挙げた こちら こちら 同様、本盤もダイアローグと音楽の名場面集。 ただし、ボーカル曲はそれほどセリフも被らず独立して聴けるようになっています。 もっとも、それぞれのスケッチをセリフ含めて丸ごと収録しているので、曲の頭出しは大変ですが。

 でも本当は、一番欲しかったのは、ジョン・デュ・プレが担当している本編スコアなんですよね。 デュ・プレは「ライフ・オブ・ブライアン」からパイソンズ作品に参加(編曲)。 以後もパイソンズの面々とは関係が深く、ジョン・クリースとマイケル・ペイリンの「ワンダとダイヤと優しい奴ら」を担当したり、エリック・アイドルとミュージカル作ったりしています。
 「威風堂々」のパロディや、「出産の奇跡」スケッチでの「ベン・ケーシー」パロディ曲もいいのですが、何よりも冒頭の短編映画につけている大仰なシンフォニック・スコアが欲しかった。

 この短編映画、原題の直訳は「クリムゾン終身保険会社」。 「終身」は寿命まで面倒みる保険ではなく死ぬまで社員を働かせるという意味で、白髪の爺さん婆さん会計士を若い経営層がハラスメントしながら働かせる会社(笑)。 しかし、ついに覚醒した老人たちは会社を乗っ取り、会社ごと金融界の大海原に乗り出し、若いビジネスエリートがやっている金融会社を海賊船のように急襲する様をSFX満載で描くという、自分で書いてて何だこりゃと思うのですがいやホントにそんな映画です。
 しかしパイソンズって会計士を面白味がない人物として茶化すことが多いけど、メル・ブルックスの 「プロデューサーズ」 でもやってたよね。 喜劇人って会計士に恨みでもあるんでしょうか。
 本来はアニメで本編の1スケッチとして作られるはずだったのに、テリー・ギリアムが独断で実写映画として撮影をはじめ、他のメンバーが気づいた時には手遅れだったという。 本編の流れにフィットしないため、冒頭に「短編映画」という形で置くことになったとか(15分のこの映画が終わってはじめて、「人生狂騒曲」のタイトル・シークエンスになります)。

 でさ、他のメンバーが気づかないうちに、デュ・プレも曲書いて録音までしちゃった? あるいは本編と切り離すの決まってから仕方ねえって音楽つけた? その辺の事情はわかりませんが、一番欲しかったのは「クリムゾン」の音楽だったのです。 一縷の望みをかけてサントラ盤買ったけど、やっぱり入ってませんでした。 老人会計士たちの歌である "Accountancy Shanty"(会計士の労働歌)は聴けたのですが。 そんな残念な10トラック54分の本盤は、2000年に1983年のLPをリイシューしたもの。 後にボーナストラックを追加したCDが出ています。

 ここまで長々と、パイソンズのサントラ盤3枚分を書いて思ったけど、これって映画「音楽」を聴くにはめっちゃ不向きの音盤だよな。 なぜ取り上げた俺 ←気づくのが遅い。 (2026/06/14:管理人から一言)

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モンティ・パイソン シングス MONTY PYTHON SINGS

歌:パイソンズの皆さん
作曲:エリック・アイドル、テリー・ジョーンズ、マイケル・ペイリン、フレッド・トムリンソン、ジョン・グールド、ジョン・デュ・プレ、アンドレ・ジャックマン、デイヴ・ハウマン、ニール・イネスほか
[ベスト盤]
CD/1989/VIRGIN RECORDS/2-91781/VIRGIN RECORDS/\----/\200[輸入盤中古]

[アルバム解説]  モンティ・パイソンの劇場映画サントラを上に紹介してきましたが( 2作目 3作目 4作目 )、結局はダイローグの海の中から歌曲を拾ってこなきゃいけませんので、歌だけを独立したトラックして聴かせてくれるこういうCDでいいんですよ。 というわけで、劇場用映画だけじゃなく、テレビ「空飛ぶモンティ・パイソン」にも使われた歌を収録したコンピレーション盤です(右写真は管理人所有のDVD)。

 上でご紹介した名曲 "Always Look on the Bright Side of Life" はじめ、メジャーな曲は一通り収録されていると思います。 もっとも、テレビ版の方を見たのはずいぶん昔なので忘れている曲も多いですが、ウィキとかに曲解説がありますので、それを読みつつ、またテレビ版のDVDを見直そうかなと。 右写真のように一応持ってはいるので。 残念ながら日本語吹替なしのバージョンですが。

 それにしても、"Sit On My Face"(俺の顔に座れ)とか、"Penis Song"(チンコの歌)、"Every Sperm Is Sacred"(全ての精子は神聖なり)とか、お下劣ネタ、シモネタ多いねえ。 落語のバレ話みたいなもんだろうか。 つうかさあ、♪全ての精子は神聖なり♪なんて歌詞、子供たちに歌わせるなよ(「人生狂騒曲」)。 笑いつつもドン引きしたぞ。
 あとは本編スコアのコンピがあればいいのになあ。 本盤は25曲55分収録。 拡張盤が何種類か出ています。 (2026/06/14:管理人から一言)

【個人的収録曲ヒット率】 (ベスト盤なので対象外)


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ラトルズがやって来た オール・ユー・ニード・イズ・キャッシュ(4人もアイドル) ALL YOU NEED IS CASH (1978)

音楽:ニール・イネス
歌・演奏:ザ・ラトルズ
監督:ゲイリー・ワイズ(兼撮影)、エリック・アイドル(兼脚本)
出演:エリック・アイドル(レポーター兼ダーク役/ポールのパロディ)、ニール・イネス(ロン役/ジョンのパロディ)、リッキー・ファター(スティッグ役/ジョージ)、ジョン・ハルシー(バリー役/リンゴ)
ゲスト出演:ポール・サイモン(本人役)、ミック・ジャガー(本人役)、エド・サリヴァン(本人役)、ビル・マーレイ(ラジオDJ)、ロン・ウッド(パンク兄ちゃん)、ジョージ・ハリスン(レポーター)、ジョン・ベルーシ(ラトルズの財務担当)、ダン・アイクロイド
CD/2014/ワーナーミュージック・ジャパン/WPCR-15562/WARNER RECORDS/\1,257/\1,097[国内盤割引]

  今回はモンティ・パイソンを扱ったので、エリック・アイドルは元よりニール・イネスの名前を見たら、そらついでにザ・ラトルズも載せとかないと、と思って取り上げます。
 ラトルズについて説明するのも野暮なので細かく書きませんが、まあ、イネスとアイドルが仕掛けたビートルズのパロディ・バンドです。 この「オール・ユー・ニード・イズ・キャッシュ」(金こそがすべて)は、ビートルズの結成から解散までをラトルズで撮った架空ドキュメンタリー。 有名なので今さらいいでしょ。

 流石に録画もDVDも持ってなかったのですが、ネット動画に上がってたので久しぶりに再見。 「ビートルズがやって来たヤアヤアヤア!」や「マジカル・ミステリー・ツアー」等の映画、様々なドキュメンタリー映像をパロりつつ、初代マネージャー・エプスタインの消失、LSD疑惑、インドかぶれ、ルーフトップ・コンサートを経て解散まで、さまざまな事件を忠実に茶化しています。
 旧邦題のネタ元になった映画「HELP! 四人はアイドル」からはスキーぐらいしかなかった気がする。 ま、あれはあれでビートルズが作った不条理コメディ映画だから。 それを言ったら「マジカル・ミステリー・ツアー」はなおさらそうだけど。

 アメリカ初上陸の際に移動中のリムジン車中でポールが、ラジオDJのビートルズ歓迎アオリを聴いてるシーンとか忠実にパロってて笑った。 このシーンは、アメリカ初ライブを記録したドキュメンタリー "THE BEATLES: THE FIRST U.S. VISIT" にも収録され劇映画としても見られます(日本では「ビートルズ ファースト・ライブ・イン・アメリカ」のタイトルでNHKで放送)。 そのとき、ガナってたDJがビル・マーレイです。

[音楽とサントラ]  久しぶりにラトルズ聴こうと思ったけど、昔に録音したテープなんて手元にあるわけもなく。 でも調べたらCD安かったので購入してしまいました。

 数十年ぶりにラトルズ聴いたけど、やっぱり凄いよなこいつら、というかニール・イネス。 イントロは間違いなく "Twist And Shout"であり "HELP!" であり "All You Need Is Love"なのに、その後につづくメロディは微妙に違う。 しかしボーカルの声は物真似級に似てる。 なんといいますか、これってほんとに現実なの?ここはどこ?という崩壊感まで感じてしまう。 音楽で聴くP・K・ディックの世界だよ。

 これってあれよな。 ロボット工学でいう「不気味の谷」みたいなもんでしょうか。 周知のとおり、極限まで人間に似た(しかし「同じ」ではない)フェイスのロボットに人は忌避を感じるという理論?学説?です。 最近は生成AIの作った画像にはそれを感じますね。
 そういう意味では、ラトルズもそこはかとなく不気味で不気味で。 …でも笑っちゃうけどね。 ルーフトップ・コンサートで歌ってた "Get Back" のパロディ曲、"Get And Go" が未収録なのが残念。 RHINO から出てる曲数の多い拡張盤には入っているので、そっち買えば良かった。 本盤は14曲37分収録。 (2026/06/14:管理人から一言)

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ショウほど素敵な商売はない THERE'S NO BUSINESS LIKE SHOW BUSINESS (1954) - Selections from the Soundtrack of IRVING BERLIN'S THERE'S NO BUSINESS LIKE SHOW BUSINESS

音楽:アーヴィング・バーリン
監督:ウオルター・ラング
出演:エセル・マーマン、ドナルド・オコナー、マリリン・モンロー、ダン・デイリー、ジョニー・レイ、ミッツィ・ゲイナー、リチャード・イースタム、フランク・マクヒュー
CD/1992/MCAビクター/MVCM-167/DECCA/\2,500

  ヴォードビリアン出身でステージを生き抜くドナヒュー一家(The Five Donahues)を描いた、言わずと知れたアーヴィング・バーリンの名作ミュージカル。 タイトル・チューン『ショウほど素敵な商売はない』はバーリンの名作ステージ「アニーよ銃をとれ」で使われた歌で、 「バンド・ワゴン」の『ザッツ・エンタテインメント』 とともにミュージカルを象徴するような曲です。
 この曲は「アニーよ銃をとれ」に主演した「ブロードウェイの女王」ことエセル・マーマンの事実上の持ち歌。 ただ「アニーよ銃をとれ」は映画化されたもののアニー役はベティ・ハットンで、本作はエセルのために企画された映画だそうですが、エセルの歌唱が銀幕には残ってないことから企画されたのではないかと勝手に考えております。

 プロットは比較的野暮ったいホームドラマで、子供たちに振り回されるエセルとダン・デイリー夫婦の物語。 肝っ玉母さんのようで心が狭めの母ちゃん、楽天家のようで心配性なお父ちゃんとキャラ設定がいまいちですが、まあ歌と踊りが良ければ無問題です。 バーリンの過去の名曲をフィーチャーした、「イースター・パレード」や 「ホワイト・クリスマス」 のようなバーリン・ショーケース映画。 ただMGMミュージカル(本作はフォックス)のジーン・ケリーのような「踊りのエース」がいないので、歌と群舞がメインでソロの踊りはティム・オコンナーぐらいでした。 群舞はド派手で面白いですけどね。

[音楽とサントラ]  曲はバーリンの過去の名作群…といっても、俺が本作を見たのは映画見始めてから最初の方でしたので、ほとんどの曲は初めて聴きました。 まだ「アニーよ銃をとれ」も見てなかったし。 ただ、なぜか "Alexander's Ragtime Band" は何かのジャズ・ボーカル集で聴いたことあって驚きました。 バーリンだったんや。
 本作用にバーリンが書き下ろしたのは、大ヒット中の歌手ジョニー・レイ(長男役)が歌う "If You Believe"、先のオコンナー(次男)のソロ・ダンス用の "A Man Chases A Girl"、長女ミッチ・ゲイナーとエセルのダブル・ダンス "A Sailor's Not a Sailor"。 どれも名曲です。

 本盤は、公開時にリリースされた DECCA のLPを日本のMCAビクターが世界初CD化したもの。 モノラルです。 レコード会社所属の関係上モンローの歌が使えず、彼女のナンバーはドロレス・グレイが吹き込んでます。 この人は「アニーよ銃をとれ」をロンドンで上演した際にアニー役をやった人で、いろんな縁があるものですね。
 後に VARESE SARABANDE からモンローの歌や、LPの際に落ちたナンバーを収録した拡張盤が出ています。 本編アンダースコア等を収録した完全盤は出ていない模様。 MGMミュージカルだと RHINO あたりが出してそうなもんですが、フォックスやパラマウントの音盤商品化はいまいちですね。 「ホワイト・クリスマス」と同じく "Selections from the Soundtrack of…" と言い訳がましいタイトルのついた本盤は、11曲38分収録です。 (2026/06/06:管理人から一言)

【個人的収録曲ヒット率】 (対象外)


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クイズ・ショウ QUIZ SHOW (1994)

音楽:マーク・アイシャム/主題歌 "Moritat" 歌唱:ライル・ラヴェット、ボビー・ダーリン(ダーリンは本盤未収録)
監督・製作:ロバート・レッドフォード/製作総指揮:リチャード・ドレイファスほか/原作:リチャード・N・グッドウィン "『REMEMBERING AMERICA: A Voice From the Sixties"(著者は本作中のディック)
出演:ジョン・タートゥーロ、ロブ・モロー、レイフ・ファインズ、ポール・スコフィールド、デヴィッド・ペイマー、ハンク・アザリア、クリストファー・マクドナルド、マーティン・スコセッシ、バリー・レヴィンソン
CD/1995/ポニーキャニオン/PCCY-00712/HOLLYWOOD RECORDS/\2,500/\300[中古]

  1950年代アメリカ。 テレビ・ネットワークNBCの、大金が手に入るクイズ・ショウ「21(トゥエンティ・ワン)」で起きたヤラセ事件の実話をロバート・レッドフォードが映画化。 登場人物はほとんどが実名。 公開時に劇場で見たので30年ぶりの再見。
 「21」は1対1のクイズ戦で、毎週、勝ち抜いた者が次回の防衛にあたるチャンピオン。 "冴えないユダヤ人"なので防衛中のチャンピオンをヤラセで下ろされたハービー・ステンペル(タートゥーロ)、詩人の父親はじめ親族に著名人がいるサラブレッドなので次のチャンピオンにされた大学教師チャールズ・ヴァン・ドーレン(ファインズ)、ハービーの告発で調査に動く立法管理小委員会の調査官ディック・グッドウィン(原作者。モロー演)。 3人の男の人物像を軸に描きながら、作品の狙いは ユダヤ人差別、白人至上主義、視聴率に狂奔するネットワークやスポンサーの強欲など、テレビショーというシステムそのもののいびつさです。

 もちろんこう言った事件を元にして現代の放送コードは整備されてきたわけで、今となっては昔はそんなこともあったろうな、と言う感想にもなりますが、それでも「セクシー田中さん事件」や中居くんのようにテレビ局は逃げ切るんですよね、本作も同じです。
 娯楽映画としてスッキリ解決せず、正義は揺るがないが完全勝利はない、という 「ブルベイカー」 (実質製作者)にしろ 「大いなる陰謀」 (監督)にしろ、そんな苦い余韻を残すハリウッドきってのリベラリスト、レッドフォードらしい作品。 地味な題材をじっくりと撮っていて目が離せない快作です。 役者では特にファインズが良い。 最初に登場した時は器だけ・外見だけの笑顔が胡散臭い白人青年なんですが、揉まれるに従って少しずつ人間性を獲得していく。 フェイスそのものは変わってないのにこれはどうしたことか。 素晴らしい役作りです。 

 アカデミーやゴールデングローブなど複数の賞でノミネートされましたが受賞にはいたらず。 存在的にはあまり振り返られることは少ないような気がする作品ですが、一見の価値ありですよ。

[音楽とサントラ]   音楽は、レッドフォードとは「リバーランズ・スルー・イット」以来再びコラボしたマーク・アイシャム。
 主題歌、エンディング主題歌ともに、クルト・ヴァイルの大名作「三文オペラ」から誕生し、ボーカルやジャズのスタンダードとなった名曲『モリタート』 "Moritat"(別名『マック・ザ・ナイフ』)を採用。 多くの犠牲者を出しながら曲の中では逃げ切る「匕首マック」(マック・ザ・ナイフ)がテレビ局の象徴ってことでしょうかね。 この歌はサッチモやエラ・フィッツジェラルドなど多くの名唱がありますが、本作オープニングは1959年のボビー・ダーリン版。 明るくスウィングしてます。 残念ながら本盤には未収録ですが、大ヒットしたバージョンなのでどこでも聴けますね。
 この曲がエンディングでは、カントリー・シンガーで役者もやってたライル・ラヴェットが、スローにルーズに、どことなく不気味に歌ってます(本作用の新録。トランペットと編曲はアイシャム)。 背景映像は、テレビショーを見て大喜びで笑顔の観衆の薄暗い映像。 いやもう、キッツい音楽演出だなレッドフォード。 二人のチャンピオンをモノクロの観客が二分する、サントラ・ジャケットに使われたキービジュアルも良いですね。

 本編スコアを担当したアイシャムは、ジャズメンでありニューエイジの人であり、もちろんサウンドトラック・コンポーザーとしてシンフォニック・スコアもできる人。 なので、クイズ大会快進撃といった雰囲気の前半は割と体温高めの、コンボによるジャズやブルース。
 そして深刻な雰囲気になっていく後半になるにしたがって、少し不安を抱えたオーケストラによる落ち着いた楽曲に。 リズムセクションにニューエイジの香りも感じて、マーク・アイシャムがその特質を全て吐き出した感のある好盤です。 久しぶりに聴いたけど、もっと聴いときゃよかったと思わせる13曲48分でした。 (2026/06/06:管理人から一言)

【個人的収録曲ヒット率】 58%(ボーカル1曲除く12曲中7曲)


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エセル・マーマン・ディスコ・アルバム THE ETHEL MERMAN DISCO ALBUM (1979)

歌:エセル・マーマン
[ポップス盤]
CD/2002/FYNSWORTH ALLEY/302 062 170 2/A&M RECORDS/\----/\780[輸入盤中古]

[アルバム解説]  「ムービー・テーマ・ゴー・ディスコ!」 の項にも書きましたが、70年代に乱発された怪しげなディスコ・アレンジは好きでありまして、本盤を発見した時は目を剥きました。 エセル・マーマンに代表曲をディスコ調で歌わせる?! アホか!? はい、即、ポチりました。 安かったしね。
 ディスコ・ボーカル曲ってリズムに合わせて、というよりはリズムを邪魔しないように比較的平板に歌うのが常道だと思うのですが、その対極にある抑揚バリバリ朗々と歌い上げるエセル・マーマンとは、これはもう水と油でしょう。 誰が仕掛けたのか知りませんが、よくこんなこと思いついたもんだ。 79年のオリジナルLPのレーベルはA&Mですからハーブ・アルパートがアホなのか?

 そしてワクワクして聴いてみれば、水と油どころじゃねえオレンジジュースとゴマ油ぐらい違う。 予想通りエセルは朗々と歌い、その後ろでビートの聴いたディスコサウンド。 逆によくこれで歌えるなエセル、と思ったら、彼女は彼女で普通に歌って、後から backtrack(伴奏)を差し込んでるんですと。 無茶しよる。
 プレイヤーには、ベースのグレッグ・リー、パーカッションにポーリーニョ・ダ・コスタ、ホーン隊にバド・シャンク、アーニー・ワッツとか手練れが参加してるのにもったいない。 ちなみにCDブックレットにはシャンクとワッツが「トランペット・ソロ」と書いてあるんですが、いやこの人たちサックスじゃなかったか?

 収録曲はいずれも1曲を除き「ダン・ダン・ダン・ダン」といかにも昔のディスコなドラムで始まるし、後入れ伴奏と考えるとハシャいでる女性コーラス隊もいろいろと空しくなってしまいますな。 "Something For The Boys" ではマーチのようなファンファーレが背景に。 ヤケクソか。
 エセルは14曲吹き込んだらしいのですが、音盤化されたのは7曲のみ(CD化の際に1曲追加)。 リリース当時も酷評を浴び、「エセル・マーマン引退準備か?」とまで言われたそうな(本盤の5年後に逝去)。 CD化もA&Mがしないで別の会社がしてるし、ほんと、当時のディスコブームって凄かったのな、こんなアダバナを生み出すとは。 いや、いいけどねこれ。 愛聴してます。 8曲44分収録です。 (2026/mmm/06:管理人から一言)

[収録作品](『 』内は曲名、[ ]は作曲者、【ひ】は当サイト単独盤へのリンク)
  • ショウほど素敵な商売はない THERE'S NO BUSINESS LIKE SHOW BUSINESS (1954) 〜『There's No Business Like Show Business ショウほど素敵な商売はない』 [アーヴィング・バーリン] 【ひ】
  • ジプシー(ブロードウェイ) GYPSY (1959) 〜『Everything's Coming Up Roses』 [ジューリー・スタイン]
  • エニシング・ゴーズ(ブロードウェイ)(映画化「夜は夜もすがら」1956) ANYTHING GOES (1934) 〜『I Get a Kick Out of You 君にこそ心ときめく』 [コール・ポーター]
  • サムシング・フォー・ザ・ボーイズ(ブロードウェイ)(映画化1944、未公開) SOMETHING FOR THE BOYS (1943) 〜『Something for the Boys』 [コール・ポーター]
  • ジプシー(ブロードウェイ) GYPSY (1959) 〜『Some People』 [ジューリー・スタイン]
  • 世紀の楽団 ALEXANDER'S RAGTIME BAND (1938) 〜『Alexander's Ragtime Band』 [アーヴィング・バーリン]
  • 巴里のアメリカ人 AN AMERICAN IN PARIS (1951) 〜『I Got Rhythm』 [ジョージ・ガーシュウィン]
  • アニーよ銃をとれ(ブロードウェイ、映画化1950) ANNIE GET YOUR GUN (1946) 〜『They Say It's Wonderful』 [アーヴィング・バーリン]

【個人的収録曲ヒット率】 (対象外)


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映画音楽大全集 VOL.14 MUSICAL THEME ON SCREEN 原題

[オムニバス盤]



 「この女、顔デカくない?」 「しっ。見ちゃダメ」
CD/1991/エイヴォックス(AVOX INC.)/NKCD774/キングレコード/\1,500/\500[中古]

[アルバム解説]  たぶん誰も気にしてないけど、拙サイトでは大いなるこだわりを持って紹介しているキングレコードの映画音楽カバー曲集( 詳細はこちらへ)。

 …毎回同じ書き出しでご紹介するCDシリーズ、第14集は、 第13集 につづいて再びミュージカル特集。 13集はアルバム・サブタイトルが " BROADWAY GOES TO HOLLYWOOD" とあるようにブロードウェイ・ステージの映画化でしたが、本盤は「三文オペラ」(ドイツ)や「オリバー!」(イギリス)などブロードウェイ以外の舞台の映画化か、「雨に唄えば」、「チキ・チキ・バン・バン」、「ニューヨーク・ニューヨーク」など最初から映画として作られたミュージカル作品群です(「ショウ・ボート」はブロードウェイですが前巻から洩れたか)。

 録音の度に人を集めるバーチャル・オーケストラである「覆面オーケストラ」がずらりと並ぶ本CDシリーズで、本盤では覆面じゃない名門バンドがふたつ、参加してます。 まずはシャープス&フラッツ。 日本ジャズ界のレジェンドである原信夫が率いるバンドは「ショウ・ボート」の『オール・マン・リヴァー』を演奏。 安定した語り口で軽快にスウィングしています。
 もうお一方はラテンの大御所、見砂直照の東京キューバン・ボーイズは、「空中レビュー時代」から生まれた名曲『キャリオカ』をカバー。 中盤のヤマ場である大群舞シーン、原曲はこの当時のフガフガした感じのオケでしたが、パーカッションがバカスカいうビッグバンド・ラテンでダイナミックに仕上げてます。 東京キューバンによる日本コロムビア版の音源も持ってますが、それよりさらにゴージャス。

 他の曲も、なにせサブタイトルが MUSICAL "THEME" ON SCREEN ですから、映画を代表する1曲をセレクトし、いたずらに個性を主張しない安定した編曲。 「ザナドゥ」と、「ワイキキの結婚」の『スウィート・レイラニ』を除いてボーカルも不採用。 もっとも前者はオリビア・ニュートン・ジョン、後者もビング・クロスビーと歌手の個性全開の曲ですから、二曲とも地味なコーラスを被せている程度で、これも原曲を壊していません。
 ちょっと珍しいのは、コンボ編成でジャズにした「雨に唄えば」ぐらいかな。 「ニューヨーク・ニューヨーク」もジャジーですが、これは原典が原典だけに当然。 イージーリスニングとして文句なしの18曲51分です。   (2026/06/06:管理人から一言)

[収録作品](『 』内は曲名、[ ]は作曲者、【ひ】は当サイト単独盤へのリンク)
  • 会議は踊る DER KONGRESS TANZT (1931) 〜『Das Gibt's Nur Einmal ただ一度の機会(ただ一度だけ)』《レオン・ポップス》 [ヴェルナー・リヒャルト・ヘイマン]
  • 三文オペラ DIE DREIGROSCHENOPER (1928) 〜『Mack The Knife(Moritat) マック・ザ・ナイフ(モリタート)』《ユベール・ビアンコ・オーケストラ》 [クルト・ヴァイル]
  • 空中レビュー時代 FLYING DOWN TO RIO (1933) 〜『Carioca キャリオカ』《東京キューバン・ボーイズ》 [ヴィンセント・ユーマンズ]
  • ショウ・ボート SHOW BOAT (1951) 〜『All Man River オール・マン・リヴァー』《原信夫とシャープス&フラッツ》 [ジェローム・カーン]
  • ワイキキの結婚 WAIKIKI WEDDING (1937) 〜『Sweet Leilani スウィート・レイラニ』《コニー・アイランダース》 [ハリー・オーウェンス]
  • 錨を上げて ANCHORS AWEIGH (1945) 〜『Anchors Aweigh 錨を上げて』《ダブル・パワー・ブラス・オーケストラ》 [チャールズ・ツィマーマン] 【ひ】
  • ショウほど素敵な商売はない THERE'S NO BUSINESS LIKE SHOW BUSINESS (1954) 〜『There’s No Business Like Show Business ショウほど素敵な商売はない』《レオン・ポップス》 [アービング・バーリン] 【ひ】
  • 巴里のアメリカ人 AN AMERICAN IN PARIS (1951) 〜『An American In Paris 巴里のアメリカ人』《レオン・ポップス》 [ジョージ・ガーシュウィン]
  • 雨に唄えば SINGIN' IN THE RAIN (1952) 〜『Singin’ In The Rain 雨に唄えば』《アンサンブル・リオンソー》 [ネイシオ・ハーブ・ブラウン] 【ひ】
  • リリー LILI (1953) 〜『Lili リリー』《ギンザ・シネ・サウンド・オーケストラ》 [ブロンシロウ・ケイパー]
  • 足ながおじさん DADDY LONG LEGS (1955) 〜『Daddy Long Legs 足ながおじさん』《ロベール・モノー・オーケストラ》 [アルフレッド・ニューマン/アアレックス・ノース]
  • シェルブールの雨傘 THE UMBRELLAS OF CHERBOURG (1964) 〜『The Umbrellas Of Cherbourg シェルブールの雨傘』《アカサカ・スクリーン・ムード・オーケストラ》 [ミシェル・ルグラン]
  • ロシュフォールの恋人たち THE YOUNG GIRLS OF ROCHEFORT (1967) 〜『The Young Girls Of Rochefort ロシュフォールの恋人たち』《スクリーン・ポップス》 [ミシェル・ルグラン]
  • チキ・チキ・バン・バン CHITTY CHITTY BANG BANG (1968) 〜『Chitty Chitty Bang Bang チキ・チキ・バン・バン』《ギンザ・シネ・サウンド・オーケストラ》 [リチャード・M・シャーマン/ロバート・B・シャーマン] 【ひ】
  • オリバー! OLIVER! (1968) 〜『Oliver! オリバー!』《スクリーン・ポップス》 [ライオネル・バート]
  • 失われた地平線 LOST HORIZON (1973) 〜『Lost Horizon 失われた地平線』《スクリーン・ポップス》 [バート・バカラック他]
  • ニューヨーク・ニューヨーク NEW YORK, NEW YORK (1977) 〜『New York, New York ニューヨーク・ニューヨーク』《ラリー・ネルソン・オーケストラ》 [ジョン・カンダー]
  • ザナドゥ XANADU (1980) 〜『Xanadu ザナドゥ』《ラリー・ネルソン・オーケストラ》 [ジェフ・リン] 【ひ】
【個人的収録曲ヒット率】 (オムニバス盤なのでなし)


 [当サイトの関連音盤]

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